2025年11月1日、京都競馬場で行われた2歳牝馬の重賞、第30回KBS京都賞ファンタジーステークス2025(GIII・芝1400m)のレース回顧をお届けします。
1番人気の◎フェスティバルヒルが後方から驚異的な末脚を繰り出し勝利を収めましたが、2着に10番人気の△ショウナンカリスが入ったことで、馬連・3連単は高配当となる波乱の結末となりました。
良馬場で行われた一戦を、詳細なラップと通過順位から振り返ります。
第30回KBS京都賞ファンタジーステークス2025 レース結果
| 着 | 馬番 | 馬 名 | 騎手 | 予 | 評 | 順 | 人 | 性齢 | 斤量 | タイム | 決手 | 上3F | 3F順 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | フェスティバルヒル | C.デム | ◎ | B | 1 | 1 | 牝2 | 55 | 1.20.9 | 追込 | 33.1 | 2 |
| 2 | 8 | ショウナンカリス | 池添謙一 | △ | A | 4 | 10 | 牝2 | 55 | 1.20.9 | 差し | 33.5 | 4 |
| 3 | 7 | メイショウハッケイ | 武豊 | ▲ | C | 3 | 3 | 牝2 | 55 | 1.20.9 | 追込 | 33.2 | 3 |
| 4 | 5 | ブラックチャリス | 浜中俊 | ◯ | A | 2 | 2 | 牝2 | 55 | 1.21.0 | 先行 | 33.8 | 6 |
| 5 | 6 | ベレーバスク | 丹内祐次 | × | C | 5 | 4 | 牝2 | 55 | 1.21.1 | 中団 | 33.6 | 5 |
| 6 | 1 | ポペット | 横山典弘 | E | 6 | 5 | 牝2 | 55 | 1.21.1 | 後方 | 32.8 | 1 | |
| 7 | 9 | メイプルハッピー | 亀田温心 | D | 10 | 6 | 牝2 | 55 | 1.21.5 | 先行 | 34.4 | 8 | |
| 8 | 3 | ナオミライトニング | 北村友一 | E | 12 | 12 | 牝2 | 55 | 1.21.5 | 中団 | 33.9 | 7 | |
| 9 | 4 | マーブルパレス | 酒井学 | ☆ | B | 7 | 7 | 牝2 | 55 | 1.21.7 | 逃げ | 34.8 | 10 |
| 10 | 10 | フルールジェンヌ | 田口貫太 | C | 9 | 8 | 牝2 | 55 | 1.21.7 | 先行 | 34.8 | 10 | |
| 11 | 12 | シラヌイ | 吉村誠之 | D | 11 | 9 | 牝2 | 55 | 1.22.3 | 先行 | 35.3 | 12 | |
| 12 | 11 | アンヘリータス | 西村淳也 | B | 8 | 11 | 牝2 | 55 | 1.23.5 | 後方 | 34.7 | 9 |
第30回KBS京都賞ファンタジーステークス2025 配当(払戻金)
| 券種 | 組番 | 払戻金 | 人気 |
|---|---|---|---|
| 単勝 | 2 | 280円 | 1番人気 |
| 複勝 | 2 | 140円 | 1番人気 |
| 8 | 750円 | 10番人気 | |
| 7 | 180円 | 2番人気 | |
| 枠連 | 2-6 | 800円 | 2番人気 |
| 馬連 | 02-08 | 5200円 | 19番人気 |
| ワイド | 02-08 | 1710円 | 22番人気 |
| 02-07 | 370円 | 2番人気 | |
| 07-08 | 2250円 | 25番人気 | |
| 馬単 | 02-08 | 6760円 | 27番人気 |
| 3連複 | 02-07-08 | 6870円 | 25番人気 |
| 3連単 | 02-08-07 | 33280円 | 107番人気 |
※成績、配当は主催者発行のものと照合し確認してください。
第30回KBS京都賞ファンタジーステークス2025 レース回顧
【ファンタジーS2025ラップ分析】持続力が問われるタフな流れとコース特性
**ラップタイム: 12.5-11.3-11.5-11.6-11.5-11.1-11.4**(良馬場・走破時計1:20.9)
最初の3ハロン(35.3秒)は平均的で、中盤にかけても極端に緩むことなく、淀みの少ない流れとなりました。
特筆すべきは、終盤の**4ハロン目から6ハロン目にかけて11秒台前半のラップが持続**した点です(11.6-11.5-11.1)。
この淡々とした流れは、一瞬の切れ味よりも、後半まで脚を使い続けられる**持続力**が求められる、2歳戦としてはタフな展開であったことを示しています。
京都芝1400m外回り(Bコース)は、スタートから3コーナーまでが長く、先行争いが激化しやすい一方で、最後の直線が平坦で長く、スピードと持続力が問われるコースです。
この日は良馬場ながらも、終盤まで時計が落ちない厳しいペースとなり、道中で脚を使った先行馬には非常に厳しい展開となりました。
【勝馬分析】フェスティバルヒルはマイルも期待できる「直線一気」
優勝した**◎フェスティバルヒル(2番/1番人気)**は、このタフな流れを完璧な追込で制しました。
- **3・4コーナー通過順位:** 9-10番手
- **レース展開:** 道中は馬群の遥か後方でじっくりと脚を溜める形。
コーナー通過順位が示す通り、勝負どころである3~4コーナー(11.5秒・11.1秒の加速区間)でも無理せず後方に位置取り、体力を温存。
直線に入ってから、このレースで唯一とも言える圧倒的な末脚を発揮し、先に抜け出した先行馬たちを一気に差し切る**強い競馬**を見せました。
これは、前述の持続力ラップを後方で乗り切り、末脚の爆発力を引き出すという、非常に高い能力が要求される勝利でした。
これだけのハイレベルな追込を繰り出せたことは、この馬のスピード能力と底力が並外れていることを証明しています。
距離適性については、これだけ持続力を要する流れをこなしたことから、今後は桜花賞を見据えた**マイル路線でも十分通用する可能性**を秘めています。
【先行勢の失速要因】タフな流れが牙をむく
レースを引っ張った**4番(マーブルパレス)**や、2番手集団の**10番(フルールジェンヌ)**、**12番(シラヌイ)**といった先行勢は、3〜4コーナーを最前線で迎えたものの、11.1秒という厳しい加速ラップを経た直線で脚が鈍りました。
特にマーブルパレスは道中も強調されていましたが、この持続力を問われるペースで最後まで粘りきることができず、着順を落としています。
これは、フェスティバルヒルが溜めた「脚」の差が、この日の京都の馬場で決定的な差となったことを物語っており、先行馬には非常に厳しいレース質であったことがうかがえます。
【波乱の要因と3着馬の評価】
2着に入った**8番(△ショウナンカリス/10番人気)**は、道中中団グループで競馬を進め、勝馬とは対照的に先行馬群を射程圏に入れながら直線へ。
激しい中団の追い比べを制して2着を確保しました。
単勝1番人気の勝利にもかかわらず、馬連5,200円、3連単33,280円となったのは、この10番人気の激走が絡んだためです。
また、3着に入った**▲メイショウハッケイ(7番/2番人気)**は、勝馬フェスティバルヒルと3・4コーナーを並んで追走していました。
勝馬の爆発力には及ばなかったものの、直線でしっかりと追い込み脚を使い、人気に応える健闘を見せました。
勝馬と同じく、中団から後方待機策が功を奏した形であり、この馬もまた、今後のクラシック路線で注目すべき存在と言えるでしょう。
1着~5着まで印の馬が走ってくれ、データ予想も良かった感じです。
先週の菊花賞の続き、ファンタジーS2025も10番人気の印の馬が馬券に絡んでくれ良い感じです。
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【データ出典】当ブログのデータは、TARGET(競馬)を使用しJRA公式競馬データを分析しています。
参考リンク:
JRA公式サイト(日本中央競馬会)
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