朝日杯フューチュリティステークス 過去10年データから見る傾向と狙い方

師走の阪神を舞台に、2歳チャンピオン決定戦となる朝日杯フューチュリティステークス(朝日杯FS)が行われます。

過去10年の阪神芝1600mでのレース結果を振り返ると、波乱傾向とともに、好走馬に共通する特徴も見えてきます。

本記事では、過去10年間の詳細データ(人気・枠順・前走のクラスや脚質・血統など)をもとに、朝日杯FSで勝つための傾向を徹底的に整理します。

データから見えてくる傾向を把握し、レース検討のヒントとしてぜひご活用ください。

朝日杯フューチュリティステークス過去傾向分析




まずは馬券検討の基本となる人気別の成績を見ていきましょう。
過去10年の朝日杯FSの傾向として、1番人気の信頼性が非常に高いことが読み取れます。

人気別集計 (2014-2023) ※1~7人気と馬券絡みのみ掲載
人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1番人気 5- 2- 2- 1/ 10 50.0% 70.0% 90.0%
2番人気 2- 3- 1- 4/ 10 20.0% 50.0% 60.0%
3番人気 1- 1- 2- 6/ 10 10.0% 20.0% 40.0%
4番人気 0- 1- 1- 8/ 10 0.0% 10.0% 20.0%
5番人気 0- 0- 1- 9/ 10 0.0% 0.0% 10.0%
6番人気 1- 0- 0- 9/ 10 10.0% 10.0% 10.0%
7番人気 1- 1- 0- 8/ 10 10.0% 20.0% 20.0%
9番人気 0- 1- 0- 9/ 10 0.0% 10.0% 10.0%
11番人気 0- 0- 1- 9/ 10 0.0% 0.0% 10.0%
12番人気 0- 0- 1- 9/ 10 0.0% 0.0% 10.0%
14番人気 0- 1- 1- 8/ 10 0.0% 10.0% 20.0%

【人気別傾向分析】
過去10年の朝日杯FSは**圧倒的に堅いレース**である傾向が見られます。
特に**1番人気**は**勝率50.0%**、**複勝率90.0%**と非常に信頼度が高く、軸馬として最有力です。
馬券に絡む馬は**7番人気以内**から大半が出ており、8番人気以下で馬券に絡んだのはわずか4頭のみ。
特に**8番人気**と**10番人気**は連対実績がなく、大穴狙いは危険な傾向があります。


馬番別データ(過去10年):内目の枠が優勢の傾向

続いて馬番別のデータから、有利な枠順の傾向を探ります。
阪神芝1600mの外回りコースは基本的に外枠が有利と言われることもありますが、過去10年では内目の枠も好成績を残しています。

馬番別集計 (2014-2023)
馬番 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1番 1- 2- 0- 7/10 10.0% 30.0% 30.0%
2番 3- 0- 1- 6/10 30.0% 30.0% 40.0%
3番 1- 0- 1- 8/10 10.0% 10.0% 20.0%
4番 0- 1- 1- 8/10 0.0% 10.0% 20.0%
5番 0- 0- 1- 9/10 0.0% 0.0% 10.0%
6番 2- 1- 0- 7/10 20.0% 30.0% 30.0%
7番 0- 1- 1- 8/10 0.0% 10.0% 20.0%
8番 0- 1- 1- 8/10 0.0% 10.0% 20.0%
9番 1- 0- 1- 8/10 10.0% 10.0% 20.0%
10番 0- 2- 0- 8/10 0.0% 20.0% 20.0%
11番 0- 1- 0- 9/10 0.0% 10.0% 10.0%
12番 0- 1- 0- 9/10 0.0% 10.0% 10.0%
13番 0- 0- 1- 9/10 0.0% 0.0% 10.0%
14番 0- 0- 2- 8/10 0.0% 0.0% 20.0%
15番 1- 0- 0- 9/10 10.0% 10.0% 10.0%
16番 0- 0- 0- 8/ 8 0.0% 0.0% 0.0%
17番 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0%
18番 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0%

【馬番別傾向分析】
特に2番枠が過去10年で3勝を挙げており、勝率30.0%と最も好成績を残しています。
全体的に、**1桁馬番(1~9番)**から勝ち馬が7頭出ており、内枠が優勢な傾向が見て取れます。
一方で、大外の**17番**(出走4回)からも勝ち馬が出ており、極端な外枠でも能力があれば通用する側面もありますが、基本的には**内目の奇数枠**に注目したいところです。


性別別データ(過去10年):少ない牝馬参戦でも警戒は必要

2歳牡馬ナンバーワン決定戦ですが、牝馬の参戦もわずかにあります。
過去10年の性別傾向を見てみましょう。

性別別集計 (2014-2023)
性別 着別度数 勝率 連対率 複勝率
牡・セン馬 10- 10- 8-130/158 6.3% 12.7% 17.7%
牝馬 0- 0- 2- 4/ 6 0.0% 0.0% 33.3%

【性別傾向分析】
勝ち馬、連対馬はすべて**牡馬・セン馬**から出ています。当然ながら牡馬が中心のレースです。
しかし、過去10年で出走した牝馬はわずか6頭ながら、そのうち**2頭が3着**に入っており、**複勝率33.3%**と高いアベレージを誇ります。
参戦してくる牝馬は能力が高いと判断できるため、出走してきた場合は軽視できません。

朝日杯フューチュリティステークス 前走レース分析




前走データ(過去10年):勝利と勢いが最重要課題

前走距離別データ

本番と同じ芝1600mを経験しているかどうかが、過去10年の傾向として重要になってきます。

前走平地距離別集計 (2014-2023)
前走平地距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1400m 1- 2- 3- 57/ 63 1.6% 4.8% 9.5%
1600m 7- 6- 6- 48/ 67 10.4% 19.4% 28.4%
1800m 1- 2- 1- 19/ 23 4.3% 13.0% 17.4%
2000m 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0%

【分析】**前走1600m組**が勝ち馬7頭と圧倒的な中心です。
やはり同じマイル戦を経験しているアドバンテージは大きいです。
距離延長組では**前走1800m組**も連対率13.0%と一定の成績を残しており、中距離で結果を出した馬の適性にも注目が必要です。

前走クラス別データ(省略)

【分析】前走クラスの傾向としては、出走頭数が最も多いG3組(重賞)、次いでG2組から多くの好走馬が出ています。
しかし、注目すべきは**前走リステッド競走(OPEN(L))組**(複勝率66.7%)と、一発の魅力がある**新馬組**(複勝率50.0%)の好走率の高さです。
**1勝クラス組**からも勝ち馬が2頭出ており、勢いのある昇級馬は軽視できません

前走着順別データ

最も重視したい傾向の一つが、前走の着順です。過去10年の結果からは、とにかく**前走で勝っていること**が好走の絶対条件と言えます。

前確定着順別集計 (2014-2023) ※上位着順のみ
前確定着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率
同級1着 6- 6- 5- 27/ 44 13.6% 27.3% 38.6%
同級2着 0- 2- 1- 18/ 21 0.0% 9.5% 14.3%
下級1着 4- 0- 3- 39/ 46 8.7% 8.7% 15.2%
下級2着 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0%

【分析】**前走で1着**だった馬、特に**「同級1着」**(前走と同クラスで1着)だった馬の信頼度は極めて高く、勝率13.6%、複勝率38.6%と中心をなします。
**前走2着以下**だった馬からは過去10年で**勝ち馬が出ていない**ため、軸馬選びにおいては「連勝の勢い」が非常に重要であることがわかります。

前走着差別データ

前走でどれだけ余裕をもって勝てていたか、着差のデータからさらに深掘りします。

前走着差別集計 (2014-2023) ※勝利馬のみ抜粋
前走着差 着別度数 勝率 連対率 複勝率
勝1.0~1.9 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0%
勝0.6~0.9 0- 1- 3- 4/ 8 0.0% 12.5% 50.0%
勝0.3~0.5 4- 2- 2- 18/ 26 15.4% 23.1% 30.8%
勝0.1~0.2 5- 1- 1- 30/ 37 13.5% 16.2% 18.9%
勝0.0 1- 1- 2- 14/ 18 5.6% 11.1% 22.2%

【分析】前走で僅差の勝利、具体的には**「勝0.1~0.5秒差」**の範囲で勝った馬から勝ち馬9頭が集中しており、このゾーンが最も信頼性が高いです。
前走で**大差勝ち**(1.0秒以上)の馬よりも、**0.1秒~0.5秒差**という接戦を制してきた馬のほうが、高いレベルでの勝負強さがあると評価できます。


前走脚質データ(過去10年):先行力が鍵、ただし上がり最速も必須

阪神マイルのレースを攻略する上で、前走でどのような脚を使っていたかという脚質データは重要です。
上がり(3F)の順位にも注目します。

前走脚質別集計 (2014-2023)
前走脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率
平地・逃げ 1- 1- 1- 20/ 23 4.3% 8.7% 13.0%
平地・先行 8- 4- 6- 51/ 69 11.6% 17.4% 26.1%
平地・中団 1- 2- 3- 43/ 49 2.0% 6.1% 12.2%
平地・後方 0- 3- 0- 18/ 21 0.0% 14.3% 14.3%
[前走上がり3F順位]
3F 1位 5- 8- 6- 39/ 58 8.6% 22.4% 32.8%
3F 2位 4- 0- 1- 22/ 27 14.8% 14.8% 18.5%

【脚質傾向分析】
前走の脚質では**「先行」**が勝率11.6%、複勝率26.1%と最も安定しています。
このレースを勝つためには、ある程度の前につける位置取りの良さが必要です。
ただし、単に先行するだけでなく、**上がり(3F)の速さ**が決定的に重要です。
勝ち馬の9割が**前走上がり3F順位1位または2位**の馬で占められており、先行しつつも鋭い末脚を使える馬を狙うべきです。

前走馬体重・斤量別データ(過去10年):大型馬有利、斤量増は苦戦

前走馬体重別データ

2歳馬の成長力や馬格の傾向を見てみましょう。

前走馬体重別集計 (2014-2023)
前走馬体重 着別度数 勝率 連対率 複勝率
440~459kg 1- 1- 2- 29/ 33 3.0% 6.1% 12.1%
460~479kg 3- 4- 6- 50/ 63 4.8% 11.1% 20.6%
480~499kg 3- 3- 1- 31/ 38 7.9% 15.8% 18.4%
500~519kg 2- 1- 1- 10/ 14 14.3% 21.4% 28.6%

【分析】馬体重は**500kg前後**の馬が勝率・連対率ともに高く、体格に恵まれた大型馬が有利な傾向があります。
特に**500~519kg**の馬は勝率14.3%と優秀です。
逆に**439kg以下**の小柄な馬からは馬券絡みがありません。

前走斤量別データ

前走からの斤量の増減もチェックしておきたい傾向です。

前走斤量別集計 (2014-2023) ※増減±1kg以内が圧倒的
前走斤量(変動) 着別度数 勝率 連対率 複勝率
増減無し 10- 9- 10-120/149 6.7% 12.8% 19.5%
今回増 0- 1- 0- 12/ 13 0.0% 7.7% 7.7%

【分析】過去10年の勝ち馬は全て**前走から増減±1kg以内**の馬で、斤量変動が少ない馬が圧倒的に優勢です。
特に前走から**斤量が増える馬**は連対率が低く(今回増:7.7%)、このレースでの勝利実績もありません。
G1で求められるパフォーマンスの維持には、斤量面の変化が少ない方が有利であると推測されます。




血統データ(過去10年):ディープインパクト系が中心も高アベレージの種牡馬に注目

種牡馬別データ

過去10年の勝ち馬を輩出した種牡馬の傾向を見ていきましょう。

種牡馬別集計 (2014-2023) ※主要種牡馬のみ抜粋
種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率
ディープインパクト 3- 0- 2- 6/11 27.3% 27.3% 45.5%
ハーツクライ 2- 0- 0- 1/ 3 66.7% 66.7% 66.7%
ダイワメジャー 1- 1- 1- 7/10 10.0% 20.0% 30.0%
キングカメハメハ 1- 1- 0- 3/ 5 20.0% 40.0% 40.0%

【分析】**ディープインパクト**産駒が最多の3勝を挙げていますが、高勝率で目立つのは**ハーツクライ**産駒です。出走3頭で2勝、複勝率66.7%は驚異的な数字で、参戦馬がいれば最注目です。(※ディープインパクト、ハーツクライ、キングカメハメハ産駒はもう存在しません。)
ロードカナロア産駒は勝ち星こそありませんが、連対率22.2%、複勝率33.3%と堅実です。

母父馬別データ(省略)

【分析】母父馬では**スペシャルウィーク**を筆頭に、**ディープインパクト**も母父として勝ち馬を輩出しています。
多くの勝ち馬は海外のノーザンダンサー系やミスプロ系の母父を持っており、多様な血統が活躍できる傾向が見られます。

ニックス別データ(配合傾向)

より詳細な配合傾向(ニックス)から、好走パターンを探ります。

ニックス別集計 (2014-2023) ※勝ち馬実績ありのみ抜粋
ニックス 着別度数 勝率 連対率 複勝率
ミスプロ・Kingmambo系 xサンデーサイレンス系 2- 1- 0-13/16 12.5% 18.8% 18.8%
サンデーサイレンス系 xミスタープロスター系 2- 0- 1-15/18 11.1% 11.1% 16.7%
サンデーサイレンス系 xダンチヒ系 1- 1- 0- 2/ 4 25.0% 50.0% 50.0%

【分析】過去10年の傾向から、**サンデーサイレンス系**と**ミスタープロスター系**の配合が好走馬を多数輩出している**王道配合**であることがわかります。
特に、**サンデーサイレンス系 x ダンチヒ系**は高アベレージを誇っており、このニックスを持つ馬は要チェックです。


生産者データ(過去10年):ノーザンファームが中心も勢いのある生産者に注意

生産者ごとの実績を見ることで、育成レベルの傾向を把握します。

生産者別集計 (2014-2023) ※勝ち馬実績ありのみ抜粋
生産者 着別度数 勝率 連対率 複勝率
ノーザンファーム 5- 5- 2-27/39 12.8% 25.6% 30.8%
社台ファーム 2- 1- 1-11/15 13.3% 20.0% 26.7%
下河辺牧場 1- 1- 0- 3/ 5 20.0% 40.0% 40.0%
ケイアイファーム 1- 0- 1- 2/ 4 25.0% 25.0% 50.0%

【分析】出走頭数、勝利数ともに**ノーザンファーム**が圧倒的中心です。
しかし、**下河辺牧場**や**ケイアイファーム**など、出走頭数は少ないながらも高い複勝率を誇る生産者もいるため、注目馬がこれらの生産者であればさらに評価を高めることができます。




傾向まとめ(好走パターン整理)

※以下は過去データをもとに整理した好走傾向です。
開催週には、この傾向をもとに当年の出走馬分析を参考情報として掲載しています(レース終了後に削除)。

【軸馬候補が満たすべき3つの重要データ】

  • 人気:**1~2番人気**に推される馬は、複勝率60%以上と極めて信頼度が高い。
  • 前走着順:必ず**前走1着**であること。特に**0.1秒~0.5秒差**の僅差勝ちで勝ち上がってきた馬が実績豊富。
  • 脚質・適性:前走で**先行**しつつ、かつ**上がり3F順位が2位以内**の末脚を持っていること。

【割り引き・穴馬狙いデータの注意点】

  • 人気:8番人気、10番人気からは連対実績がなく、大穴は期待薄。
  • 前走負け:前走で2着以下だった馬は、過去10年で**勝ち馬ゼロ**。
  • 斤量増:前走から斤量が**増える**馬は連対率が低く、勝ち馬は出ていない。
  • 馬体重:439kg以下の小柄な馬は馬券絡みがない。
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【データ出典】当ブログのデータは、TARGET(競馬)を使用しJRA公式競馬データを分析しています。

参考リンク
JRA公式サイト(日本中央競馬会)
―過去のレース結果や競馬場情報を確認できます。


更新履歴

  • 2025年12月15日:初回公開、過去10年データを掲載
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