アイルランドトロフィー2025回顧とレース結果・配当

2025年10月12日、東京競馬場にて新設重賞である**「第1回アイルランドトロフィー2025(G2)」**が良馬場の元、牝馬16頭によって争われました。
1番人気のボンドガールが9着に沈み、終わってみれば3連単は229番人気の6万馬券。
まさに大波乱の決着となりました。
今回は、この大波乱を生んだレース展開と、激戦を制したラヴァンダの勝因をラップ、通過順位から徹底的に分析していきます!

アイルランドトロフィー2025 競馬レース配当画面




◆レース条件
2025年10月12日(日) 4回東京4日目 曇 良馬場
芝 1800m (A) / 3歳以上・オープン・G2(牝馬限定・別定) / 16頭立

アイルランドT 2025 レース結果

優勝は4番人気の**ラヴァンダ**。
2着には6番人気の**アンゴラブラック**、3着には5番人気の**カナテープ**が入り、上位人気馬が総崩れとなる結果に。
特に2着から4着までは全てタイム差なし(1:45.8)の超接戦でした。

2025年4東4/11R アイルランドT 成績
馬番 馬 名 騎手 性齢 斤量 タイム 決手 上3F 3F順
15   ラヴァンダ 4 岩田望来 牝4 55 1.45.7 差し 32.4 3
2   アンゴラブラック 6 戸崎圭太 牝4 55 1.45.8 先行 33.0 6
7 カナテープ 5 佐々木大 牝6 55 1.45.8 差し 32.9 4
10   11 ライラック 8 石川裕紀 牝6 55 1.45.8 追込 32.3 2
6 セフィロ 12 横山和生 牝5 55 1.46.1 後方 32.2 1
14 × 10 ホウオウラスカーズ 11 木幡巧也 牝7 55 1.46.2 中団 32.9 4
1   アドマイヤマツリ 2 武豊 牝4 55 1.46.2 逃げ 33.7 11
5 リラボニート 9 横山武史 牝4 55 1.46.3 中団 33.2 7
8 ボンドガール 1 ルメール 牝4 55 1.46.5 中団 33.2 7
10 11 セキトバイースト 3 浜中俊 牝4 55 1.46.6 先行 33.8 13
11 4   14 フィールシンパシー 15 横山琉人 牝6 55 1.46.6 中団 33.5 10
12 13   サフィラ 7 松山弘平 牝4 56 1.46.8 中団 33.8 13
13 12   13 ドゥアイズ 10 三浦皇成 牝5 55 1.46.8 中団 33.7 11
14 16   12 アンリーロード 14 荻野極 牝5 55 1.47.3 後方 33.2 7
15 9   16 ピースオブザライフ 16 菊沢一樹 牝5 55 1.47.7 先行 35.0 16
16 3   15 キャットファイト 13 大野拓弥 牝4 55 1.48.5 後方 34.8 15

アイルランドトロフィー2025 配当

上位人気馬の惨敗により、馬券は軒並み高配当となりました。
特に3連単は**229番人気**の決着となり、荒れたレースの典型と言えます。

アイルランドT 2025 配当(払戻金)

券種 組番 払戻金 人気
単勝 15 700円 4番人気
複勝 15 230円 2番人気
2 400円 6番人気
7 280円 5番人気
枠連 1-8 1,370円 6番人気
馬連 02-15 4,690円 18番人気
ワイド 02-15 1,440円 16番人気
07-15 880円 10番人気
02-07 1,570円 19番人気
馬単 15-02 9,230円 38番人気
3連複 02-07-15 9,100円 32番人気
3連単 15-02-07 68,610円 229番人気

※成績、配当は主催者発行のものと照合し確認してください。




アイルランドトロフィー2025 レース回顧:敗因と勝因の徹底分析

① 異例のラップが引き起こした「超・瞬発力勝負」

**レースラップ:** 13.0 – 11.4 – 12.0 – 12.5 – 11.9 – 11.7 – **11.0** – 11.1 – 11.1

芝 1800mのレースで、最初の 1000mが 60秒を超える(約 60.8秒)**極端なスローペース**で流れました。
注目すべきは中盤の上がり。
7ハロン目(残り 600m地点)でラップが一気に 11.0秒まで加速し、そこからゴールまで **11秒台**前半を維持するという、非常に**メリハリの利いた瞬発力勝負**となりました。

この**「11.0 – 11.1 – 11.1」**という終盤のラップは、単なる速さだけでなく、**「瞬間的なギアチェンジ能力」**と**「トップスピードの持続力」**という二つの資質を高いレベルで要求します。
この展開が、後方で脚を溜めた馬たちに絶対的に有利に働きました。

② 優勝馬ラヴァンダ(15番)の勝因:展開に完璧にハマる「差し」

勝った**ラヴァンダ**は、道中2コーナーで中団のやや後方(10番手付近)に位置し、3〜4コーナーを回ってからも焦らず、馬群の外目を通ってスムーズに進出しました。
このスローからの急加速という流れは、脚を溜めていた差し馬に圧倒的に有利に働き、ラヴァンダはメンバー中**2番目となる上がり 32.4秒**をマーク。
先行勢が止まるのを尻目に、鋭い末脚で差し切りました。
岩田望来騎手は、**「前の馬たちが止まる」という展開を正確に予測**し、最高のタイミングでエンジンを吹かしたことが勝因と言えるでしょう。

③ 2着・3着馬の健闘:アンゴラブラックの粘りとカナテープの地力

2着に入った**アンゴラブラック(2番)**は、先行策を取りながらも、この厳しい瞬発力勝負で上り 33.0秒をマークし、ハナ差の激戦を演じました。
先行勢が軒並み失速する中で、彼女が残しきったのは**牝馬としては異例のタフさ**を示しており、展開に左右されない地力を見せつけました。

3着の**カナテープ(7番)**は、ラヴァンダと同じ差し馬グループから上り 32.9秒で追い込みました。
優勝馬には一歩譲ったものの、4着のライラックや5着のセフィロが繰り出した最速級の末脚(32.3秒、32.2秒)にも対応し、ゴール前で粘り強く食い込んだ点は、この馬の安定した加速力を証明しています。

④ 1番人気ボンドガール(8番)の敗因:絶好位も加速力に屈す

1番人気の**ボンドガール**(ルメール騎手)は、2〜4コーナーまで終始中団の絶好位(7〜9番手)を追走しており、位置取りとしては完璧でした。
しかし、極端なスローからの**11秒台**の連続ラップに対応しきれず、最後の直線では伸びを欠きました(上り 33.2秒)。
今回のレースは「単なる持続力」ではなく、「瞬間的なギアチェンジ能力」が問われる展開であり、能力はあっても展開が味方しなかったことが9着敗退の最大の要因と言えるでしょう。
この結果は、ボンドガールが純粋な**高速瞬発力勝負**を苦手としている可能性を示唆しています。

総評: 第1回アイルランドTは、逃げ馬(アドマイヤマツリ)が作った超スローペースを、**ラヴァンダ**が抜群の末脚で打ち破るという、G2らしいタフな瞬発力勝負となりました。
来年以降も、このレースは展開を読み解くことが馬券的中への鍵となりそうです。

アイルランドトロフィー2025データ予想は、全頭診断のA・Bランク馬が3着内となりましたが、印に反映できずイマイチな結果でした。

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【データ出典】当ブログのデータは、TARGET(競馬)を使用しJRA公式競馬データを分析しています。

参考リンク
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