サマーマイルシリーズ重賞、中京記念。
中京芝1600mを舞台に行われるこのレースは、波乱の結末を迎えることが少なくありません。
本記事では、過去9年間(2012年~2024年)の膨大なデータを徹底分析し、前走のレース内容や馬体重など、見落とされがちなファクターから好走馬の隠れた共通点を探ります。
馬券検討の精度を高めるための決定版データ分析です。

中京記念2025を制する馬の「前走データ」を徹底分析
中京記念の予想において、前走のレース内容を詳細に分析することは非常に重要です。
ここでは、馬券に直結する前走データを多角的に見ていきましょう。
なお、今年は別定戦となっています。過去データはハンデ戦ですので、参考程度にと思います。
前走距離別データ:マイル実績か、1400mのスピードか
中京記念の勝ち馬は、前走で同じマイル戦(1600m)を走ってきた馬が中心ですが、勝率という観点では前走1400m組が上回っています。
これは、中京記念を勝つには「マイルを走りきるスタミナ」と「1400mで通用するスピード」の両方が求められることを示唆しています。
前走平地距離 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1400m | 4- 2- 2- 27/ 35 | 11.4% | 17.1% | 22.9% |
1600m | 5- 6- 5- 59/ 75 | 6.7% | 14.7% | 21.3% |
- 前走1400m組は、馬群をさばくスピードと、瞬発力に長けた馬が多く、中京の長い直線で一気に差し切るパターンが多いです。
- 前走1600m組は、マイルでの安定した実績を持つ馬が中心となります。
- 前走1800m以上からの臨戦は、距離短縮の傾向が強いにも関わらず、連対率・複勝率ともに低く、あまり好成績を収めていません。
前走脚質別データ:上がり最速の末脚は絶対条件!
中京記念が「上がり勝負」になることを決定的に裏付けているのが、前走の脚質データです。
特に注目すべきは、前走で「上がり3ハロン1位」を記録した馬の圧倒的な好走率です。
前走脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
3F 1位 | 2- 3- 4- 4/ 13 | 15.4% | 38.5% | 69.2% |
平地・後方 | 4- 1- 3- 26/ 34 | 11.8% | 14.7% | 23.5% |
- 前走「上がり3ハロン1位」の馬は、出走頭数が少ないながらも、複勝率が70%近くに達する驚異的なデータです。
該当馬は、馬券の中心として信頼できるでしょう。 - 「平地・後方」からの競馬で勝利した馬が多いことからも、中京の長い直線で末脚を爆発させるタイプが有利なことが分かります。
- 逆に、前走で「先行」した馬は、連対率・複勝率ともに低く、中京記念では苦戦する傾向にあります。
前走クラス・着順データ:G1大敗組の巻き返しに注目せよ
ハンデ戦らしく、前走で高いレベルを経験した馬が好走する傾向にあります。
特に、前走のクラスと着順を組み合わせると、馬券に直結する重要なパターンが見えてきます。
前走クラス | 着別度数 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|
G2 | 2- 1- 1- 7/ 11 | 18.2% | 27.3% |
G1 | 2- 2- 2- 20/ 26 | 7.7% | 15.4% |
- **鉄板パターン**: 前走G2やG1に出走していた馬は、たとえ着順が悪くても巻き返す可能性が高いです。
特に前走G2組は好走率が非常に高いです。 - **好走パターン**: 前走で同級1着の馬は、その勢いそのままに勝利する可能性が高いです。
勝率30.0%、複勝率70.0%と、圧倒的な成績を残しています。 - **大穴パターン**: 前走10着以下に惨敗した馬が3勝を挙げていますが、この3勝は全て「前走がG1だった馬」です。
つまり、G1での大敗は度外視できるという重要なヒントになります。 - **危険なパターン**: 前走で同級3着だった馬は、9頭出走して全敗。
また、前走がG3だった馬も、好走率が極めて低いため割引が必要です。
前走着差データ:負け方にも注目せよ
前走で敗れた馬でも好走するケースが多い中京記念ですが、その「負け方」に注目することで、より信頼度の高い馬を見つけられます。
前走着差 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|
勝0.1~0.2 | 3- 0- 3- 6/ 12 | 25.0% | 25.0% |
負1.0~1.9 | 3- 3- 0- 27/ 33 | 9.1% | 18.2% |
- 前走でわずか0.1~0.2秒差で勝利した馬は、勝率25.0%と好成績です。
- また、前走で1.0~1.9秒差の敗戦を喫した馬も3勝を挙げており、前走での大敗が必ずしもマイナスにはならないことを示唆しています。これは、ハンデ戦での斤量減の恩恵を最大限に活かすパターンと言えるでしょう。
前走馬体重データ:大型馬の躍進と適正馬体重
馬体重の傾向は、前走と当日で大きな違いはありませんが、前走で500kg以上の馬が勝率・連対率ともに高く、大型馬の躍進が目立ちます。
前走馬体重 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
500~519kg | 3- 2- 1- 17/ 23 | 13.0% | 21.7% | 26.1% |
480~499kg | 4- 5- 6- 36/ 51 | 7.8% | 17.6% | 29.4% |
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中京記念2025 最終結論:狙うべき馬のプロファイル
これらの詳細なデータを総合し、中京記念2025で狙うべき馬の最終的なプロファイルをまとめます。
- 人気:5~7番人気の中穴馬。
- ローテーション:前走1400mまたは1600mに出走していること。
- 能力:前走で「上がり3ハロン1位」を記録した、末脚が鋭い馬。
- 実績:前走G2かG1に出走し、たとえ大敗していても度外視できる実績馬。
このプロファイルに合致する馬こそが、波乱の中京記念を制する可能性を秘めた本命候補となるでしょう。今年の出走馬をこれらの条件に照らし合わせ、馬券的中に繋げてください。
なお、今年は別定戦となっています。過去データはハンデ戦ですので、参考程度にと思います。