2025年9月28(日)中山競馬場の芝1200mでは、スプリンターズSが行われます。
中山芝1200mコースは、スタートから最初のコーナーまでが短く、内枠有利とされる一方で、外からの差しも決まる独特の特性を持っています。
このコースで好走する馬を見極めるためには、過去のデータを詳細に分析し、傾向を掴むことが不可欠です。
本記事では、過去5年間(2020年1月5日~2025年9月7日全クラス)の中山芝1200mにおける詳細なデータを基に、人気、馬番、脚質、そして血統という多角的な視点から好走パターンを徹底的に解説。あなたの馬券検討に役立つ具体的な攻略法を公開します。
人気別データ(過去5年)
過去5年間の中山芝1200mにおける人気別の成績を見ると、上位人気馬が非常に高い信頼度を誇る傾向が明らかです。
特に1番人気馬は、勝率33.9%、連対率51.0%、複勝率63.5%と、他の人気帯を圧倒する安定した成績を残しており、馬券の軸として非常に有力な存在です。
勝率が3割を超えるコースは決して多くなく、中山芝1200mが「堅実な人気サイド決着が多い」という特徴を示しています。
また、2番人気、3番人気もそれぞれ複勝率が46.9%、33.9%と高水準を維持しており、全体的に上位3頭での決着が多いことを示唆しています。
一方で、穴馬を探すのであれば、6番人気に注目です。
勝率こそ5.7%と低いものの、連対率18.2%、複勝率29.7%と、4番人気や5番人気を上回る好走率を見せており、ヒモ荒れの展開で一角を崩す可能性を秘めています。
この傾向から、馬券戦略としては、基本的に上位人気馬を信頼しつつ、6番人気あたりの伏兵を絡めることで高配当を狙うのが効果的と言えるでしょう。
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1番人気 | 65- 33- 24- 70/ 192 | 33.9% | 51.0% | 63.5% |
2番人気 | 29- 35- 26- 102/ 192 | 15.1% | 33.3% | 46.9% |
3番人気 | 23- 23- 19- 127/ 192 | 12.0% | 24.0% | 33.9% |
4番人気 | 14- 18- 24- 136/ 192 | 7.3% | 16.7% | 29.2% |
5番人気 | 13- 19- 15- 145/ 192 | 6.8% | 16.7% | 24.5% |
6番人気 | 11- 24- 22- 135/ 192 | 5.7% | 18.2% | 29.7% |
7番人気以下 | 37- 60- 62- 1046/ 1205 | 3.1% | 8.0% | 13.2% |
馬番別データ
中山芝1200mは、スタートから最初のコーナー(3コーナー)までの距離が短く、内枠の馬が物理的に有利に位置を取れると一般的に言われています。
しかし、データを見ると単に内枠が強いというだけでなく、特定の馬番に好走の偏りが見られます。
最も注目すべきは1番で、勝率11.5%・複勝率30.2%と、圧倒的な成績を誇ります。
内ラチ沿いをロスなく立ち回れる点が最大の強みと言えるでしょう。
一方で、驚くべきことに14番も勝率8.6%、連対率17.9%と非常に高い数値を記録しています。
これは、内枠で馬群に揉まれるリスクを避け、外からスムーズに加速して先行できる馬や、最後の直線で外に持ち出して追い込めるスピードタイプが活躍していることを示唆しています。
また、16番も複勝率18.8%とまずまずの成績で、大外からの差し込みにも警戒が必要です。
馬券検討の際は、単なる「内枠有利」という固定観念にとらわれず、1番の絶対的な強さと、外枠の14番・16番といったデータ上位の馬番を柔軟に評価することが、好走馬を見つける鍵となります。
内枠先行馬か、あるいはスムーズな外出しで能力を発揮できる馬か、という視点で馬選びをしてみましょう。
馬番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1番 | 22- 13- 23- 134/ 192 | 11.5% | 18.2% | 30.2% |
2番 | 11- 19- 9- 153/ 192 | 5.7% | 15.6% | 20.3% |
3番 | 12- 12- 12- 156/ 192 | 6.3% | 12.5% | 18.8% |
4番 | 15- 15- 15- 147/ 192 | 7.8% | 15.6% | 23.4% |
5番 | 17- 12- 12- 151/ 192 | 8.9% | 15.1% | 22.4% |
6番 | 14- 11- 10- 157/ 192 | 7.3% | 13.0% | 18.2% |
7番 | 12- 13- 10- 157/ 192 | 6.3% | 13.0% | 18.2% |
8番 | 14- 17- 10- 151/ 192 | 7.3% | 16.1% | 21.4% |
9番 | 12- 15- 16- 149/ 192 | 6.3% | 14.1% | 22.4% |
10番 | 12- 11- 13- 148/ 184 | 6.5% | 12.0% | 19.6% |
11番 | 10- 10- 14- 145/ 179 | 5.6% | 11.2% | 19.0% |
12番 | 12- 8- 11- 138/ 169 | 7.1% | 11.8% | 18.3% |
13番 | 7- 11- 10- 115/ 143 | 4.9% | 12.6% | 19.6% |
14番 | 12- 13- 8- 107/ 140 | 8.6% | 17.9% | 23.6% |
15番 | 5- 11- 11- 95/ 122 | 4.1% | 13.1% | 22.1% |
16番 | 5- 7- 9- 91/ 112 | 4.5% | 10.7% | 18.8% |
脚質データ
中山芝1200mは、スタート直後に急な上り坂があり、その後は3コーナーから4コーナーにかけて下り坂が続くという、非常に起伏に富んだコース形態をしています。
この特殊なコース特性が、脚質による有利不利を明確に作り出しています。
データが示す通り、逃げ馬の勝率は19.8%、連対率36.5%、複勝率49.5%と圧倒的な成績を誇ります。
このコースで逃げ切るのは容易ではないものの、一度ハナを奪ってしまえば、そのまま押し切れるだけのリードを保ちやすいと言えるでしょう。
また、先行馬も勝率12.5%、連対率24.6%、複勝率35.3%と非常に優秀な成績であり、中山芝1200mでは「前有利」の傾向が非常に強いことが分かります。
一方で、中団からの競馬では勝率が5.0%、後方からの追い込みではさらに厳しく、勝率わずか1.8%に留まります。
連対率・複勝率も低く、最後の直線が短い中山コースでは、どうしても差し届かないケースが多くなります。
そのため、馬券検討の際は、まず逃げ・先行脚質の馬を重点的にチェックし、ポジション取りが上手な騎手にも注目すると良いでしょう。
このコースで好走するには、スタートダッシュと道中のスピード持続力が非常に重要になります。
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
逃げ | 38- 32- 25- 97/ 192 | 19.8% | 36.5% | 49.5% |
先行 | 88- 85- 75- 455/ 703 | 12.5% | 24.6% | 35.3% |
中団 | 50- 53- 70- 831/1004 | 5.0% | 10.3% | 17.2% |
後方 | 16- 22- 23- 820/ 881 | 1.8% | 4.3% | 6.9% |
血統データ
中山芝1200mの攻略において、血統は好走馬を見つけるための重要な手がかりとなります。
このコースで求められるのは、タフな馬場や起伏に対応できるパワーと、短い直線で突き放せる絶対的なスピードです。
以下に、種牡馬、母父、ニックスの観点から、好走血統の傾向を深掘りします。
種牡馬
中山芝1200mにおける種牡馬別の成績を見ると、出走頭数が非常に多いながらも安定した成績を残しているのがロードカナロア産駒です。
勝率10.0%、連対率19.4%、複勝率25.3%という数字は、このコースでの適性の高さを示しています。
特に、スプリント適性に優れる産駒が多いロードカナロアは、このコースにうってつけと言えるでしょう。
また、出走数はロードカナロア産駒ほど多くないものの、高い好走率を誇るのがアドマイヤムーン産駒です。
勝率11.3%、連対率25.8%、複勝率35.5%と非常に優秀な数字を残しており、出走してきた際には要注目です。
さらに、意外なところでハービンジャー産駒も、出走数21頭に対して5勝、勝率23.8%と非常に高い勝率を見せています。
ハービンジャー産駒は一般的に中長距離向きとされますが、中山のパワーを要する短距離戦で適性を見せる産駒もいることが伺えます。
これらの種牡馬の産駒は、タフな中山の芝短距離で光る適性を持っている可能性が高いと言えるでしょう。
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
ロードカナロア | 17- 16- 10- 127/ 170 | 10.0% | 19.4% | 25.3% |
アドマイヤムーン | 7- 9- 6- 40/ 62 | 11.3% | 25.8% | 35.5% |
ハービンジャー | 5- 0- 0- 16/ 21 | 23.8% | 23.8% | 23.8% |
ダイワメジャー | 13- 17- 16- 143/ 189 | 6.9% | 15.9% | 24.3% |
ディープインパクト | 12- 12- 10- 135/ 169 | 7.1% | 14.2% | 20.1% |
母父
母父の血統は、スピードやパワー、適性コースの傾向を伝える上で非常に重要な要素となります。
中山芝1200mにおいて最も注目すべきは、ディープインパクトを母父に持つ馬です。
勝率12.9%、連対率19.4%、複勝率25.8%という高い好走率は、母系を通じて伝える底力と瞬発力が、このコースで非常に有効であることを示しています。
また、短距離界を席巻したサクラバクシンオーを母父に持つ馬も、勝率8.1%、連対率12.8%、複勝率19.8%と安定した成績を残しています。
この血統が持つ絶対的なスピードは、中山芝1200mのような先行力が求められるコースで大きなアドバンテージとなります。
さらに、ダートや重馬場での実績も豊富なクロフネを母父に持つ馬も、勝率7.2%、連対率18.8%、複勝率21.7%と好成績です。
これは、中山のタフな芝質やパワーを要する起伏に適応できる能力を、母系から受け継いでいると考えることができるでしょう。
これらの母父を持つ馬は、出走してきた際に積極的に狙っていきたいタイプと言えます。
母父馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
ディープインパクト | 12- 6- 6- 69/ 93 | 12.9% | 19.4% | 25.8% |
サクラバクシンオー | 7- 4- 6- 69/ 86 | 8.1% | 12.8% | 19.8% |
ダイワメジャー | 5- 9- 6- 69/ 89 | 5.6% | 15.7% | 22.5% |
クロフネ | 5- 8- 2- 54/ 69 | 7.2% | 18.8% | 21.7% |
アグネスタキオン | 5- 3- 5- 42/ 55 | 9.1% | 14.5% | 23.6% |
ニックス
血統の組み合わせであるニックス(配合相性)も、中山芝1200mの好走馬を見つける上で非常に有効なデータとなります。
最も好走数の多いニックスは「ミスプロ・Kingmambo系 × サンデーサイレンス系」で、247頭が出走し、勝率8.5%、連対率13.8%、複勝率20.2%と安定した成績を残しています。
この組み合わせは、サンデーサイレンス系のスピードと瞬発力に、ミスプロ・Kingmambo系のパワーや持続力が加わり、タフな中山の芝コースに非常に適していると言えます。
また、勝率・連対率・複勝率が特に高い注目のニックスとしては、「ミスタープロスター系 × サドラーズウェルズ系」があります。
出走数は10頭と少ないながらも、勝率30.0%、連対率30.0%、複勝率40.0%と驚異的な数字です。
サドラーズウェルズ系がもたらすスタミナとパワーが、ミスタープロスター系のスピードと融合し、このコースで大穴を開ける可能性を秘めていると言えるでしょう。
さらに、「ミスプロ・Kingmambo系 × ダンチヒ系」も勝率12.5%、連対率34.4%、複勝率46.9%と非常に優秀な成績です。
ダンチヒ系のスピードと、ミスプロ・Kingmambo系の汎用性が組み合わさることで、中山芝1200mの急坂やタフな馬場にも対応できる能力を発揮していると考えられます。
これらのニックスを持つ馬は、出走してきた際には血統的な裏付けが非常に強く、積極的に馬券に組み込む価値があるでしょう。
ニックス | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
ミスプロ・Kingmambo系 × サンデーサイレンス系 | 21- 13- 16- 197/ 247 | 8.5% | 13.8% | 20.2% |
サンデーサイレンス系 × ミスタープロスター系 | 17- 17- 18- 175/ 227 | 7.5% | 15.0% | 22.9% |
ミスタープロスター系 × サンデーサイレンス系 | 8- 8- 10- 114/ 140 | 5.7% | 11.4% | 18.6% |
ダンチヒ系 × ミスタープロスター系 | 7- 6- 3- 35/ 51 | 13.7% | 25.5% | 31.4% |
サンデーサイレンス系 × ダンチヒ系 | 6- 13- 12- 80/ 111 | 5.4% | 17.1% | 27.9% |
サドラーズウェルズ系 × サンデーサイレンス系 | 6- 1- 2- 33/ 42 | 14.3% | 16.7% | 21.4% |
ミスプロ・Kingmambo系 × ダンチヒ系 | 4- 7- 4- 17/ 32 | 12.5% | 34.4% | 46.9% |
ミスタープロスター系 × サドラーズウェルズ系 | 3- 0- 1- 6/ 10 | 30.0% | 30.0% | 40.0% |
まとめ
中山芝1200mは、その独特なコース形態から、特定の傾向が強く現れるコースであることが今回のデータ分析で明らかになりました。
このコースで好走する馬を見抜くためには、以下のポイントを総合的に考慮することが重要です。
- 人気:過去5年のデータでは、1番人気を筆頭に上位人気が非常に強く、特に馬券の軸として信頼できます。
一方で、6番人気にも複勝率の高い伏兵が潜んでいるため、ヒモ荒れを狙う場合は注目に値します。 - 馬番:内枠の1番が圧倒的に好成績ですが、意外にも外枠の14番も高い好走率を誇ります。
内枠の揉まれを避けてスムーズに運べる外枠のスピード馬も要警戒です。 - 脚質:逃げ・先行馬が圧倒的に有利なコースであり、この脚質を持つ馬は最優先でチェックすべきです。
後方一気の差しは非常に厳しいため、基本的には割り引いて考えるのが賢明でしょう。 - 血統:
- 種牡馬:ロードカナロア、アドマイヤムーン、ハービンジャー産駒が特に注目されます。
これらの種牡馬は、中山の芝1200mで求められるスピードとパワーを産駒に伝えています。 - 母父:母父ディープインパクト、サクラバクシンオー、クロフネを持つ馬は好成績。
母系から受け継ぐ瞬発力やパワーが好走に繋がっています。 - ニックス:「ミスプロ・Kingmambo系 × サンデーサイレンス系」が最も安定した成績で、王道パターンと言えます。
また、「ミスタープロスター系 × サドラーズウェルズ系」や「ミスプロ・Kingmambo系 × ダンチヒ系」といった高好走率のニックスも要チェックです。
- 種牡馬:ロードカナロア、アドマイヤムーン、ハービンジャー産駒が特に注目されます。
これらの詳細な傾向と対策を馬券検討に活かし、中山芝1200mのレースで勝利を掴み取りましょう。
データに基づいた冷静な判断が、的中に繋がる第一歩です。
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【データ出典】当ブログのデータは、TARGET(競馬)を使用しJRA公式競馬データを分析しています。
参考リンク:
JRA公式サイト(日本中央競馬会)
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